2005年度 1 そもそも憲法って何? さて、子どもに「けんぽうってなんなの?」と聞かれたらどうするべきか。 法律のなかの1つ、とでも説明するべきなのでしょうか? 聞かれてみると案外答えるのに困ります。 力の矢印を書いて考えてみると、もう少し説明は簡単になります。 憲法は、いったい誰が、誰をしばっている法律なのか。 だいたいの法律は国民をしばるものです。 憲法も同じように国民をしばるものだと僕は思っていました。 しかし実はそうではなかったのです。 憲法は、国民が国家をしばるためのものなのです。 国民 ← 国家という力の向きではなくて、国民 → 国家というふうになります。 人類何千年かの歴史を見てみると明らかなように、権力者はたいてい、悪辣で横暴です。 「権力は汚れていくもの」なのか、「汚れているがゆえになりたつのが権力」なのか。 とにかく、国家権力が不正の温床であり、巨大の盗賊なことが多いのです。 それではだめだ、ということで生まれたのが憲法です。 憲法は、国民が国家権力をしばるために、法律の頂点にあります。 あるゆる法律の中でも、憲法は別格です。 1番な大切な法律、といっても過言ではありません。 憲法とは何か、一言で言うなら・・・ 「国民による国家への命令」ということになると思います。 これを分かりやすく子どもに答えるのは難しいなぁ・・・ |